自分の臭いは、なかなか気づきにくいものです。
もし、あなたが「生ゴミのような臭いがする」と言われたらどうしますか?
加齢臭はよく「古本のような臭い」「チーズのような臭い」と言われますが、それとも違う生ゴミのような臭いは、もしかすると「ミドル脂臭」かも知れません。
ここでは、「ミドル脂臭」の特徴から、発生メカニズム、その対処法までをご案内します。
▼体臭の臭いの種類に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
生ゴミのような体臭なんてあるの? 年代で変化する男性の臭い
体臭は自分ではなかなか気づきにくいものですが、実は男女を問わず多くの人が自分の“臭い”を気にしています。
男性の体臭は、年代によって変化します。
若いときは、汗や皮脂の分泌が盛んなので、いわゆる汗臭い臭い、ワキや足の臭いが中心であることが多いです。
「おじさんの臭い」として有名な加齢臭は、40代から発生することが多いようです。
近年、その間の30代に、汗臭とも加齢臭とも違う臭いが発生することがわかってきました。
生ゴミのような体臭の正体は?
加齢臭よりも早く30代から発生する男性の体臭は「ミドル脂臭」と言われるものです。
これは、長年男性の体臭に関する様々な研究を重ねてきたマンダム株式会社がその正体を突き止め、名づけたものです。
マンダムは、2013年11月に「ミドル脂臭」の原因成分がジアセチルだと発表しました。
(参照「マンダム、ミドル男性に発生するニオイ成分を特定」)
「ミドル脂臭」の臭いは「古い脂のような臭い」と言われることが多いですが、脂の混じった生ゴミのような臭いと感じられることもあるようです。
また、生ゴミのような臭いは口臭にも存在しています。
口の中に残った食べカスや歯垢が細菌によって分解されると、生ゴミのような臭いがするジメルサルファイドが発生するからです。
これは「生理的口臭」と言われるもので、強さの違いはあれ誰にでもあるものです。
「ミドル脂臭」とは
では、ミドル脂臭とはどんな臭いなのでしょうか。
ミドル脂臭の原因成分はジアセチルで、汗の中の乳酸が皮膚上の常在細菌に代謝・分解されることによって発生します。
臭う部位としては、頭頂部や後頭部が中心となります。
このジアセチルは、それ単独でもかなり不快なニオイです。
そのジアセチルと頭皮のニオイ(中鎖脂肪酸)が混ざることで、より不快なミドル脂臭となってしまいます。
30代は頭皮のアブラも変化し、若いころに比べてねっとりとベタベタした、落ちにくいものになっていきます。
このねっとりした頭皮のアブラに臭いがこもってしまうのです。
中年にさしかかって体臭が変わると加齢臭と思われがちだが、そうではありません。
加齢臭が本格化するのは40代からになります。
加齢臭は、胸や背中を中心にニオイがするのが特徴です。
生ゴミのような体臭、ミドル脂臭の対処法
ミドル脂臭に対する最も手軽な対策は、髪の毛をしっかり洗浄することです。
40代になると、男性がよく汗をかく部位は、ワキから「後頭部~首の後ろ」へと変化していき、ミドル脂臭が発生する可能性が高くなります。
ミドル脂臭は頭部の皮脂に蓄積するので、そのアブラをしっかりと落とす必要があります。
髪を洗うときは、洗浄力の高いシャンプーで、後頭部を中心に念入りに洗いましょう。
汗の中の乳酸を臭いに変えてしまう菌を殺菌しないといけないため、シャンプーには殺菌成分があることが望ましいといえます。
できればしっかり2回洗いをするのがおすすめです。
ストレスを解消して、生ゴミのような体臭、ミドル脂臭とサヨナラ
30代半ばと言えば、職場でも責任ある仕事を任せられ、部下を育てることも求められるなど、ストレスも増えていく時期です。
ミドル脂臭の原因成分ジアセチルのもととなる乳酸は、疲れがたまっているときに出る物質なので、まずは疲れをためないようすることを心がけましょう。
ストレス解消も体臭対策の一つです。
適度な運動をしたり、のんびり休んだりして上手に気分転換を図りましょう。
それと同時に、食生活も見直してみてください。
健康的な生活をすることが、体臭の改善にもつながります。
▼体臭の臭いの種類に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
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