体臭のひとつである「おなら」。
一般的には臭うものですが、あまりに臭いが強いために心配になっている人、また、体臭がおなら臭いと感じている人はいないでしょうか。
もし前者に当てはまる場合は、食生活や腸内環境、後者はおならを我慢していることが原因かもしれません。
今回は、おならとは何か、体臭にどう影響を与えるのか、おならの臭いを強くしてしまう原因や臭いを軽減する対策についてご紹介します。
▼体臭の臭いの種類に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
おならのもとは飲み込んだ空気
病院では「ガス」と呼ばれる「おなら」。
健康な人でも毎日5回から8回はするもの。
睡眠中にそれと気づかずにしてしまっていることもあるくらいです。
そして、おならのもととなるのは、飲食をした際に、食べ物などと一緒に飲み込んでしまう空気。
腸まで運ばれた食べ物が分解されて発生した二酸化炭素やメタンなどのガスと、飲み込んだ空気が混ざり合うことが原因で発生します。
我慢すると体がおならくさくなる
おならは生理現象ですから、無理に我慢するのは体によくありません。
しかし「臭いで周りに迷惑をかけたくない」という気持ちもわかります。
では、肛門から出ずに腸内にとどまったおならは、どうなってしまうのでしょうか。
実は最終的には口や皮膚から出てしまうのです。
腸に再吸収されたおならのガス成分は、血流に乗って肺から二酸化炭素と一緒に排出され、口臭を強くします。
また、皮膚から出れば、本来の体の臭いにおならの臭いも加わることになってしまいます。
おならについては、我慢しないことも大切ですが、食べ物や生活習慣を見直すことでも改善できます。
臭いが強いのは腸内環境が原因
同じおならでも、強い悪臭を放つ人とそれほどでもない人がいるのはなぜでしょうか。
その違いは腸内細菌とそのバランスにあります。
おならが臭くなるのは、胃腸機能の低下や、腸内の悪玉菌が増殖することにより、臭いガスを発生させてしまうからです。
食生活を見直していけば「あまり臭わないおなら」を目指すことも可能です。
臭いを軽減させる基本対策は食べ物
それでは、「体臭がおならくさい」「おなら自体がくさい」人に有効な対策として、臭いを軽減できる食品をご紹介します。
発酵食品
まずは、腸内環境を整える善玉菌を含む食品をとりましょう。
善玉菌とされるものは、乳酸菌や酵母菌、麹菌です。
味噌や黒酢、ぬか漬け、ヨーグルトなど発酵食品に含まれています。
和食中心の食生活にして味噌汁や漬物を、ヨーグルトはスムージーやサラダのソースに加えるだけで体臭予防につながります。
食物繊維
腸内の悪玉菌を減らし、分解されると善玉菌のえさとなるのが食物繊維。
ゴボウや大豆は水に溶けにくい不溶性食物繊維なので、排便を促すことでおならの臭いが強くなることを抑えてくれます。
一方、水溶性植物繊維は椎茸などのきのこ類やワカメなどの海藻類、フルーツなどに含まれます。
腸内細菌により発酵すると短鎖脂肪酸となって、大腸のぜん動運動を促したり悪玉菌の増殖を抑制したり、腸内環境を改善してくれます。
いずれの食物繊維も、一時に大量にとるのではなくて、少量でも毎日食べるほうが健康にも良い影響を与えるようです。
避けたい食べものやNG生活習慣
避けたい食べ物
脂質が多いもの、動物性たんぱく質を含む食べ物は、腸内の悪玉菌のえさでもあります。
その結果、おならを臭くする悪臭物質のアンモニアやスカトールなどを発生させてしまうので、食べすぎにはくれぐれもご注意を。
また、臭いのもととなる硫黄分を含んだネギやニンニクなども避けたい食品です。
もう一つ、乳製品は体に必要な栄養素ですが、食べ過ぎると体臭を強くしてしまうので適量を心がけましょう。
生活習慣のNGポイント
食べ物以外でおならの臭いに影響を与えてしまうのは、便秘やストレス。
宿便は腸内の細菌叢のバランスを崩し、ストレスは胃腸にダメージを与えるからです。
なるべくこれらを避ける生活を送ることが望ましいといえます。
まとめ
体臭で困っている人は、その原因の一端が我慢したおならにあるかもしれません。
また普段から「自分のおならが臭い」と悩んでいる人は、一度は消化器内科を訪れて相談してみてください。
専門的な診断を受けて原因がわかれば、臭いの強さを改善できるでしょう。
▼体臭の臭いの種類に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
▼体臭に関して幅広く知りたい方は以下の記事もご覧ください。