この記事を見つけてくださった方の中には寝起きの口臭に悩んでいたり、寝起きに口が臭いのは当たり前なのか不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
多かれ少なかれ誰でも寝起きの口臭は発生しますが、効果的な対策を実践することで口臭レベルを抑えることができます。
本記事は、理化学研究所敷地内の研究施設で体臭研究をしつつ、これまでに3,000人以上の体臭評価・アドバイスを行ってきた臭気判定士(においに関する唯一の国家資格)の石田翔太が「寝起きに口臭が発生する原因と予防方法」について解説します。
▼この記事でわかること
- 口臭の種類別特徴
- 寝起きに口臭が発生するメカニズム
- 寝起きの口臭を防ぐ方法
- 根本的な口臭対策について
就寝前と起床後でそれぞれ口臭に効果的な対策を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
▼口臭に関する内容を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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【結論】寝起きは口臭が発生しやすい
寝起きは1日の中で特に口臭が発生しやすいタイミングです。
なぜなら寝ている間は、唾液が不足することで、口腔内が乾燥し細菌が増殖しやすくなるからです。また、歯磨きが適当で食べカスが口の中に残っていたり、前日の食事内容によっても起床時の口臭レベルは変わります。
本項では、寝起きに口臭が発生しやすくなる原因について詳しく解説していきます。
寝起きの口臭を抑えるためにはまず口臭発生のメカニズムを理解しましょう。
唾液量の減少
唾液の分泌量が減少すると口臭が発生しやすくなります。
なぜなら唾液には口腔内の健康維持に欠かせない、様々な役割があるからです。
例えば、唾液には抗菌作用があり、口臭の原因となる口腔内の細菌を洗い流す働きがあります。しかし就寝中は唾液の分泌量が減少し、なおかつ唾液を飲み込む回数も減るため、口腔内で細菌の活動が盛んになります。
その結果、不快なニオイがする口臭が発生するようになるのです。
飲酒や食事内容の影響
飲酒や食事内容の影響で寝起きの口臭が強くなることがあります。
お酒に含まれているアルコールには利尿作用があり、体内の水分が減少することで口腔内が乾燥し、口臭を悪化させます。
また、ニオイの強いニンニクやニラ、ネギなどを食べることも口臭の原因となります。なぜなら睡眠時は起きている時と違って唾液の分泌が少なくなるため、悪臭成分が口の中に留まりやすくなるためです。
そのため、寝起きの口臭を防ぐためには就寝前の飲酒やニオイの強い食べ物は控えるように心がけましょう。
口腔内のケア不足
口腔内のケアが適切でないと食べカスが口の中に残り、口臭の原因となります。
就寝中は唾液の分泌が減ることで細菌が増殖しますが、その細菌が口腔内の食べカスや残留物を分解する過程で「硫化水素」や「メチルメルカプタン」というガスを発生させることで腐敗臭の発生を引き起こすためです。
歯を磨く際は、歯ブラシだけではなくデンタルフロスや歯間ブラシを使用して食べカスが口腔内に残らないように気を付けましょう。また口臭の直接的な原因となる舌苔も舌ブラシを使って取り除くことが大切です。
口臭の種類
口臭には大きく分けて4つの種類があります。本項では口臭の種類別特徴と発生要因について解説していきます。
口臭を改善するためには自分の口臭がどのタイプに当てはまるのか知ることが大切です。
生理的口臭
生理的口臭とは自然な現象によって誰にでも発生する口臭です。
原因:唾液の分泌量が減少し口腔内で細菌が増殖することで発生します。
発生タイミング:起床直後、空腹時、緊張時、妊娠などによりホルモンバランスの変化が起こっている時
特徴:卵が腐ったような臭い
外因的口臭
食べ物や飲酒、喫煙などの外部の要因から発生する口臭を外因的口臭といいます。
原因:摂取した成分が体内で分解される際に特有の臭いが発生し、肺から呼気として吐き出されることで口臭を引き起こします。
発生タイミング:ニンニクやニラなどの臭いの強い食べ物を食べたとき、過剰な飲酒、喫煙
特徴:時間の経過とともに臭いは薄まります。
病的口臭
何らかの病気によって発生する口臭を病的口臭といいます。
原因:90%以上は虫歯や歯周病などの口腔内のトラブルが原因ですが、消化器疾患、糖尿病、腎臓病、肝臓疾患などが原因となって口臭が発生する場合もあります。
発生タイミング:病気に罹っているとき
特徴:糖尿病の甘酸っぱい匂いや肝疾患のアンモニア臭など病気によって臭いが異なります。
心理的口臭
心理的口臭とは実際は口臭がないのに自分の口が臭いのではないかと思い込みストレスや不安を感じる状態のことをいいます。
原因:過去に口臭について指摘された経験や、鼻を触るなどの相手の動作が自分の口臭が原因で引き起こされているのではないかと思い込み、心理的口臭、別名「口臭恐怖症」を引き起します。
発生タイミング:常時
特徴:歯科医院で口臭を確認してもらっても異常がないと診断されます。
【就寝前】寝起きの口臭を防ぐ方法
前項では口臭の種類別特徴について詳しく解説しました。
寝起きの口臭は「生理的口臭」に当てはまり、誰でも発生します。ですが効果的な対策を実践することで口臭の強度を弱めることが可能です。
本項では就寝前と起床後のタイミングで行いたい口臭対策についてご紹介します。
念入りに歯磨きをする
口腔内を清潔に保つことは口臭予防に有効です。
なぜなら口の中に食べカスが残った状態で寝ると、口腔内の細菌が増殖し口臭の原因となるためです。
歯磨きをする際は歯ブラシを鉛筆持ちにして、斜め45度から歯と歯茎の境目に当てるようにしましょう。この時にゴシゴシ擦ると歯茎を傷付けるリスクがあるため、左右にやさしく往復させることが大切です。
また、歯ブラシでは落としきれない歯と歯の間の汚れはデンタルフロスを使うことで効率的に汚れを取り除くことができます。
次に口臭の大きな原因となる舌苔を舌ブラシを使って優しく取り除きましょう。舌苔を除去することで口臭予防だけではなく、虫歯や歯周病になるリスクを軽減でき、口腔内の健康維持に役立ちます。
水分をとる
季節を問わず人は寝ているとき、約200ml程度の汗をかくと言われています。
体内の水分がなくなると、それに伴い唾液の分泌量も減少することで寝起きの口臭を引き起こします。
そのため、寝る前にコップ1杯分の水を飲むことがおすすめです。水分補給をすることで体内の水分が保持され、口腔内も潤います。
食事内容に気を付ける
食事内容に気を付けることも口臭を防ぐ上で重要です。
前項でもお伝えしましたが、ニオイの強い食べ物は寝ている間に悪臭成分が口の中で留まることで寝起きの口臭を悪化させます。
また、偏った食生活も腸内環境を乱し口臭の原因となるため注意が必要です。腸の蠕動運動を促して便通を良くする働きがある「食物繊維」や善玉菌が多く含まれている「発酵食品」を積極的に摂取するのがおすすめです。
また、寝る直前に食事をすると口の中に食べ物のニオイが残りやすくなるので寝る2時間前までには食事を終えることが理想的です。
口呼吸を改善する
口呼吸をすると口腔内が乾燥し、唾液による自浄作用が失われることで細菌が増殖しやすくなり、口臭の発生に繋がります。
そのため寝ている間の呼吸を口呼吸から鼻呼吸に変えることが大切です。
ですが、睡眠中に意識して鼻呼吸に変えることは難しいので、鼻呼吸テープを活用したり、口周りのトレーニングをすることがおすすめです。
口呼吸の改善ができるといわれているトレーニングに「あいうべ体操」というものがあります。口を大きく開けて「あー」「いー」「うー」「べー」と動かすことで口や舌の筋肉を鍛え口呼吸の改善に効果的なトレーニングです。ぜひ毎日継続して行ってみてください。
【起床後】寝起きの口臭を防ぐ方法
ここからは起床後に行うことで効果的な口臭対策についてご紹介します。
すぐに歯磨きやうがいをする
朝起きたらすぐに歯磨きやうがいをするようにしましょう。
寝起きの口腔内は細菌が最も多い状態です。この状態のまま朝食や飲み物をとると細菌も一緒に体内に取り込んでしまうことになります。
口臭を防ぐためには歯磨きが1番効果的ですが、時間がない方はうがいだけでもすることが大切です。その際にCPC(塩化セチルピリジニウム)などの殺菌成分が含まれているマウスウォッシュを使用すればより高い口臭予防効果が期待できます。
朝食を摂る
朝ごはんを食べることも口臭予防に有効です。
なぜなら朝ごはんを食べることで、咀嚼回数が増え、唾液の分泌を促すことに繋がるからです。注意点としてスムージーやゼリーなどのあまり噛む必要がないものより、お米などの固形の食べ物を食べた方が噛む回数が増え唾液の分泌を促せるのでおすすめです。
また、朝ごはんを食べずに空腹の時間が長く続くと、膵液そのものが分解されることになり、悪臭の原因となるガスを生成します。
その結果、ガスが肺から呼気とともに排出されることで酸っぱい臭いの口臭を引き起こすことに繋がるので、口臭を防ぐためには朝食を摂るように心がけましょう。
根本的に口臭を防ぐためには
前項では就寝前と起床後に行いたい口臭対策について紹介しました。
本項では根本的に口臭を改善する方法について詳しく解説していきます。
唾液の分泌量を増やす習慣を身に付ける
唾液の分泌量を増やすことで口臭予防に大きな効果が期待できます。具体的には下記の方法を日常的に取り入れてみてください。
- よく噛んで食べる
- 定期的に水分補給をする
- リラックス時間を作る
- 鼻呼吸を意識する
- 唾液腺マッサージを行う
- タバコをやめる
唾液の分泌量を増やす習慣を身に付けて口臭を予防しましょう。
歯医者で定期的にクリーニングする
歯医者で定期的にクリーニングをすることで、口臭を予防することができます。
なぜなら、口臭の原因となる歯石は歯磨きで完全に落とすことが難しく、少しずつ口腔内に蓄積していくからです。
歯石はプラーク(歯垢)が石炭化してできたもので表面はザラザラとしているので、歯石の周辺には細菌や汚れが付着しやすくなります。その結果、歯石に付着した歯垢が発酵することで悪臭のガスを作り出し、不快な口臭を引き起こすことになるのです。
そのため、定期的に歯医者に行って歯石を取り除くことが大切です。クリーニングをすることで、口臭だけでなく虫歯や歯周病などの口腔内の病気を防ぐことにも繋がります。
正しいケアで寝起きの口臭レベルを抑えよう
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事では寝起きに口臭が発生する原因と予防方法について詳しく解説しました。
寝起きの口臭は誰でも発生しますが、少しでも軽減できたら嬉しいですよね。
ぜひ記事で紹介した対策を実践して口臭の改善に役立てて頂けましたら幸いです。

