
体臭を抑えるための対策は、食べ物や生活習慣などさまざまですが「サウナ」の利用もおすすめです。サウナは代謝をアップさせて汗を出すイメージが強いですが、臭いの元となる皮脂をデトックスできる場としても効果を発揮します。今回は、体臭対策におけるサウナの効果的な入り方についてご紹介したいと思います。運動不足や空調の効いた環境で汗腺の働きが鈍くなっている、もしくは年齢によるミドル脂臭や加齢臭が気になる方は必見です。
目次
汗をかく理由と汗腺の種類
まず、サウナの話をする前に汗についてお話ししましょう。
汗をかく能力は「能動汗腺」の機能に支えられており、3歳までの生活で汗腺の量が決まります。主に、体温調節のために汗をかくのですが、現代人は上手に汗をかけていないのが現状。
何故なら夏にはクーラー、冬は暖房で一年のうちで気温、室温の変化が少なく汗腺の働きを抑制してしまっているのです。このような環境にいると、体温の変化に対して汗腺がうまく機能せず汗を出すことができません。
汗腺の種類
体温を下げるために出す汗は、エクリン腺という部位から出るサラサラの汗で、成分のほとんどが水です。しかし、この汗腺の働きが悪いと、アポクリン腺という部位から出る汗で体温を下げるほかなくなります。
アポクリン腺は毛穴や皮脂腺とつながっているため、ベタベタとして臭いの強い汗です。体臭を強くしないためにも、なるべくエクリン線の汗腺を鍛えてさらさらの汗を出したいもの。そこで、サウナで汗腺を刺激し、汗をたくさんかくことが必要なのです。
体臭改善に効くサウナの入り方
では汗腺を鍛え、体臭改善に効果のある入浴方法を説明していきましょう。
①サウナ前はよく体を洗う
汗腺には皮脂のつまりや汚れなどが付着しています。できるだけ先に落としておき、汗がスムーズに排出できるよう肌の表面をきれいにしておきましょう。洗い方は、たっぷりと泡立てたボディソープで優しく洗うだけで十分です。汚れを落としたいからといって、ごしごし洗うと肌へのダメージになってしまいます。
②サウナは5分程度で済ませる
サウナ室は高温のため、入浴は5分程度が望ましいです。また、室内で動いたり喋ったりすることは控えてください。タンパク質の変性温度が40度あたりであることを考えても、100度近い蒸気を呼吸器粘膜に当てることはよくありません。呼吸器が傷ついてしまう可能性があるので、サウナ部屋に入ったら、タオルをしいて静かに過ごしてください。
③水風呂に入る
5分程経過したら、水風呂や水シャワーで一旦体を冷却しましょう。開いている汗腺や毛穴を瞬間的に収縮することで皮膚が引き締まり、熱を逃がさず湯冷めしにくくなります。また、自律神経も刺激するので、疲れた体を整えてくれるでしょう。
水風呂、水シャワーを浴びるときの注意点ですが、体を急に冷やすことは循環器系に負担をかけてしまいます。先に足元や手を濡らしてから胴部分冷やしていくと安心です。
④5分ほど休憩/水分補給
水風呂のあとはすぐサウナに戻るのではなく、少し休憩しましょう。一度なまった汗腺は急なUターンができません。余裕を持って体温を平常にならしていきます。また大量に汗をかいているため、休憩中は水分補給を忘れずに。施設によっては脱衣所に無料の飲料水や自動販売機があるので利用しましょう。
②~④を何回も繰り返す「温冷交代浴」をすることで汗腺は活発になっていきます。汗を自在に出せる汗腺を持てば、臭いのあるベトベトの汗も出る幕はなく、体臭の改善が見込めます。
さらに皮脂腺、汗腺の動きが良くなることで老廃物や毛穴づまりも少なくなり、肌のトーンが明るくなり、ベタつき具合も改善。
普段眠っている汗腺機能をサウナで呼び起こして、きちんとデトックスできるよう刺激してあげてください。
岩盤浴でもOK
サウナの一種として岩盤浴も体臭改善の効果が見込めます。岩盤浴とは熱した岩石の上に横になり汗をかくサウナ式お風呂のことです。これもサウナ同様、血流がよくなり老廃物を排出しやすくできる入浴法です。
入浴時間は3~10分→休憩(水分補給)。3回程度繰り返して汗腺を刺激します。蒸気で体を包み込んで温めるのではなく、岩からの伝導熱で体を温めるため、サウナよりも穏やかに行うことができます。横になるので、疲れた体にとって楽な体勢でいられるのもうれしいポイント。
まとめ
体質が気になりだしてきたら、汗腺機能の低下で毒素が溜まっている証拠です。仕事帰りや休日に週2~3回程度サウナに通って、体内に蓄積してしまった皮脂をデトックスし汗腺機能を正常に動かせるようトレーニングを行いましょう。