親がワキガ体質の場合、お子さんもある時期からワキガになる可能性がありますが、子どもがワキガではないかとお悩みの親御さんはいらっしゃいませんか。
そこで本記事では、子どもがワキガになる原因や発症するタイミング、適切なケアなどをご紹介していきます。
この記事では、子どもにワキガ体質が遺伝するのかと、その確認方法や対策方法をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
▼ワキガ治療に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
ワキガ治療が必要かどうかの確認方法や9種類のワキガ治療方法の有効性や費用をご紹介します。 ワキガ臭がする=ワキガ治療が必要であると判断してはいけません。 数多くの体臭で悩む人々の相談にのってきた臭気判定士が、ワキガ治療を選択する際のポイント[…]
子どものワキガに関する基礎知識
まずは、この章では子どもがワキガ体質になる原因と、発症するおおよその時期などを説明します。
ワキガとは
ワキガ(腋臭症またはアポクリン臭汗症)とは、脇の下や外耳道など特定の箇所に存在するアポクリン腺から分泌される汗が原因となって特有の臭いを発生させる症状のことです。
汗を分泌する組織にはエクリン腺とアポクリン腺があり、全身に分布するエクリン腺の汗は無臭ですが、脇などにあるアポクリン腺の汗はタンパク質・脂質が含まれ、特有の臭いが出てしまうのです。
ワキガを発症している方は、このアポクリン腺が平均よりも発達しており、アポクリン腺の数に比例してワキガ臭が強くなっていきます。
長時間にわたって同じ臭いを嗅ぎ続けると鼻が慣れる嗅覚疲労によって、ワキガを持つ本人はなかなか自覚しづらいので、周囲の指摘で初めて気づくというケースも多いです。
子どもがワキガを発症する主な2つの原因
ワキガ体質は優性遺伝であり、片親がワキガの場合は50%、両親がワキガであれば70〜80%の確率で子どもに遺伝すると考えられており、祖父母からワキガ体質が隔世遺伝するケースも確認されています。
主にワキガは遺伝によって発症しますが、それ以外にも睡眠不足や運動不足、偏った食生活などの生活習慣の乱れによるストレスでワキガを発症する場合があります。
また、すでに遺伝によってワキガを発症している場合もこうした生活習慣の乱れはワキガ臭を強める原因となるので、注意しなければなりません。
遺伝の場合は第二次性徴期に発症する
ワキガは生まれた直後から発症しているということはなく、第二次性徴期(思春期)にホルモンバランスの変化に伴って、アポクリン腺が成長し、ワキガを発症します。
10歳前後に始まる第二次性徴期にホルモンバランスの変化によって、アポクリン腺が一気に活発化・増加し、ワキガ特有の臭いを発生させてしまうのです。
ただし、アポクリン腺が成長していない状態でも生活習慣の乱れが続いている場合は、第二次性徴期を迎える前にストレスによってワキガを発症してしまうおそれがあるので、注意しましょう。
ワキガ体質かどうかを確認する方法
もし、子どもにワキガの疑いがある場合は、以下の簡易的なチェックリストでワキガかどうかを確認してください。
- 耳垢がベタベタと湿っている
- 下着やシャツの脇・襟部分が黄ばみやすい
- 近親者でワキガ体質の人がいる
- 脇毛が濃い
- 脇毛に白い固形物や粉が付着している
- 脇汗が多い
- 足が臭いやすい
3つ以上の該当項目があった場合、ワキガ体質である可能性が高いです。
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子どものワキガを改善する方法3選
子どもがワキガ体質である可能性が高い場合、まずは親主導で自宅でできる改善方法を試してみることが大切です。
この章では、ワキガの改善方法をご紹介しますので、子どもがワキガ体質であると考えられる場合は、ぜひ参考にしてください。
デオドラントや制汗剤を使用する
汗に含まれるタンパク質・脂質などが常在菌に分解されることでワキガ臭が発生するため、ワキガ臭を目立たないようにするためにデオドラント・制汗剤で臭いケアするように伝えましょう。
デオドラントは臭いの原因となる細菌の殺菌およびに消臭する効果があり、制汗剤は文字通り、毛穴を一時的に引き締めることで汗の分泌量を抑えることができます。
これらのケア用品を使っても完全にワキガ臭を消すことはできませんが、ワキガ臭を目立たせないようにすることはできるため、こまめにワキ汗を拭いた上でデオドラント・制汗剤でケアしていきましょう。
食生活を見直す
食品でワキガを完治させることはできないものの、ワキガ臭は弱められるため、まずは食生活を見直しましょう。
肉類をはじめとした動物性タンパク質や、ジャンクフードなどの高カロリー・高脂肪の食品を過剰に食べた場合、汗に含まれるタンパク質や脂質が増加し、体内が酸性に傾くことでワキガ臭を強めてしまいます。
そのため、これらのワキガ臭を強める食品の摂取を控え、ワキガ臭を弱める抗酸化作用のある緑黄色野菜やアルカリ性食品を摂取することが大切です。
生活習慣を改善する
生活習慣の乱れによるストレスや疲労で交感神経が優位になると汗をかきやすくなりますが、ストレスや疲労を感じている時の汗は通常よりも皮脂などを多く含むため、ワキガ臭も強くなってしまいます。
アポクリン腺が成長している第二次性徴期に不規則な生活で追い打ちをかけるとワキガ臭をさらに悪化させてしまいます。
ワキガ臭の改善を図るためにも、子どもの睡眠時間や食事の時間が不規則なようでしたら、規則正しい生活を送るように促してみましょう。
改善されない場合は病院での治療も検討
前述したワキガケアを日々続けていても改善の傾向が見られない場合には、皮膚科など専門病院でワキガを治療することも視野に入れましょう。
専門病院では、飲み薬・塗り薬がもらえるほか、ワキガ臭を発生させるアポクリン腺の機能を破壊する、アポクリン腺そのものを取り除くといったワキガ手術も行えます。
子どもが自主的にデオドラント・制汗剤を使い始めるなど、ワキガに悩んでいる素振りを見せたら、きちんと説明して治療の道を教えてあげるといいでしょう。
第二次性徴期の治療は避けた方が良い
前述したように遺伝によるワキガは、アポクリン腺などが成長する第二次性徴期に発症すると一般的に考えられています。
そのため、アポクリン腺が成長している最中の第二次性徴期にワキガ手術などの治療をしても、その後にアポクリン腺が活発化することで再発する可能性が高いです。
せっかくの治療が無駄に終わってしまうおそれがあるため、第二次性徴期の治療は避け、アポクリン腺が成長し切った第二次性徴期の後で治療を始めると良いでしょう。
ワキガかどうか判断出来ない場合は体臭測定キットを使用
ワキガの悩みって、人には相談しにくいですよね。
対処方法は調べると見つかるけれど、自分に合っていない方法だと効果につながらなくて残念な想いをしてしまいます。
けれど、そんなワキガに悩む方の間で今話題になっているとっておきの方法があります。
その方法が、郵送型体臭測定キット「odorate」(オドレート)」です。
odorateは誰とも対面することなく臭いの専門家による分析を受けることができる測定キット。
キットには臭いを測定するTシャツが入っており、それを24時間着て返送するだけの簡単さです。
後日、自分の臭いを客観的に評価した分析結果と症状に見合ったケアについて書かれたシートがメールで届きます。
「自己流ケアをやめたら臭いが気にならなくなった!」という嬉しい声も届いています。
odorateなら、ずっと悩んでいる臭いを克服するきっかけになるかもしれませんので、ぜひ試してください。
最後に
ワキガ体質は親から子どもへ高確率で遺伝し、もし遺伝していた場合には第二次性徴期に発症する傾向にあります。
もし子どもがワキガを発症している場合、まずは自宅でできる対策をこまめに行って、様子を見ることが大切です。
それでも症状を抑えることが難しい場合には、第二次性徴期が終わった後に病院でのワキガ治療を検討しましょう。
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