- 最近体臭がきつくなった気がするけど、病気が原因なの?
- 体臭として現れる病気って何?
この記事を見つけてくださった方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いと思います。
体臭がきつくなったからといって、必ずしも病気であるとは限りません。しかし、病気の中には、罹患すると今までとは違う体臭を発するものもあります。
本記事は、理化学研究所敷地内の研究施設で体臭研究をしつつ、これまでに2,000人以上の体臭評価・アドバイスを行ってきた臭気判定士(においに関する唯一の国家資格)の石田翔太が「体臭として現れる病気」について解説していきます。
▼体臭に関して幅広く知りたい方は以下の記事もご覧ください。
体臭として現れる病気
加齢臭やワキガなどは、汗腺から分泌された汗や皮脂が体の表面の雑菌によって分解されることで発生しますが、身体の内部の不調によって独特の体臭が悪化するという事例もいくつか報告されています。
病気になって身体が不調になると、健康なときにはなかった体臭が発生する場合もあるのです。
では、体臭として現れる病気にはどのようなものがあるのでしょうか?
体臭がきつくなった時に疑われる病気①胃腸障害
胃腸障害は、独特の口臭を発生させることがあります。以下のような口臭がした場合、胃腸に問題があるかもしれません。
胃腸に問題のある場合の体臭
- 酸っぱい臭い
口臭が酸っぱいような感じがする際は、胃酸や逆流性胃腸炎の可能性があります。 - 腐敗臭
腐敗臭は、食べたものが十分に消化されずに胃の中に留まることで発生します。胃のあたりがムカムカして、ゲップが臭うような場合は要注意。
また、腐敗臭は、胃腸障害だけでなく歯周病や慢性副鼻腔炎(ちくのう症)を患っている場合にも起こりやすいです。
体臭がきつくなった時に疑われる病気②糖尿病
糖尿病になると、エネルギーを補うために肝臓が脂肪酸を作り出します。
この脂肪酸が作り出すエネルギー源は「ケトン体」と呼ばれますが、このケトン体が甘酸っぱい匂いを発するのです。
口臭以外でも、トイレで尿をしたあとや、汗をかいたときに甘酸っぱい匂いが気になる場合は、糖尿病の可能性を疑ってみてもよいでしょう。
体臭と病気に関してよく頂く質問
ここまでお読みくださりありがとうございます。
ここまでで「体臭と病気の関係」について解説してきましたが、まだ疑問が残っている方も多いと思います。
そこで、以下では体臭と病気に関してよく頂く質問にお答えします。
体臭がきつい人は病気ですか?
病気は、体臭がきつくなる原因の一つです。
加齢臭やワキガなどは、汗腺から分泌された汗や皮脂が皮膚常在菌に分解されることで発生しますが、病気による体臭は内臓などの内部の問題で起こると考えられます。
体臭がきつくなる病気は何ですか?
体臭は、以下のような病気に罹患した際に強まったと感じられることがあります。
体臭がひどくなる病気
- 胃炎や逆流性胃腸炎などの胃腸障害
- 糖尿病
- 歯周病や慢性副鼻腔炎(ちくのう症)
まとめ:体臭と病気の関係
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事では、「体臭と病気の関係」と「体臭として現れる病気」について解説してきました。
体臭は、身体の中で起きていることを知らせてくれるサインにもなる場合もありますが、体臭の悪化の原因が必ずしも病気とは限らない点には注意が必要です。
一方で、思い当たる節があり不安に思うときは、健康のためにも早めに医療機関を受診してください。
本記事が皆様のご不安解消のお役に立てば幸いです。
▼体臭に関して幅広く知りたい方は以下の記事もご覧ください。