ワキガの手術と気になる術後は?

体臭にはさまざまなものがありますが、その中でも遺伝的に発症するのがワキガ。

日本人の約1割がワキガ体質だと言われています。

生活習慣の改善により軽減できるものと違い、ワキガは自分でコントロールするのが難しい体臭です。

そこで選択肢のひとつとして考えられるのがワキガ手術です。

これは臭いの原因である汗腺を根本からなくしてしまうという方法。

ワキガの手術はどのように行われるのか、また気になる術後の経過について詳しく見ていきます。

ワキガ治療に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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ワキガの原因と対策

ワキガの原因

ワキガの臭いの原因になるのはアポクリン腺という汗腺から出る汗。

この汗が皮膚表面の常在菌や皮脂と混ざり合いワキガ特有の臭いを発します。

アポクリン腺の数や大きさは生まれつき決まっていますが、ワキガ体質は遺伝するもので、両親のどちらか一方がワキガ体質の場合50パーセント、両親ともにワキガ体質の場合80%の確率でその性質が引き継がれるとされています。

ワキガのセルフチェック

次に挙げる項目に当てはまるものが多いほどワキガの可能性は高くなります。

  • 耳垢が湿っている
  • 衣類のわき部分に黄色い汗じみができる
  • 両親、父または母がワキガ体質である
  • わきの下に汗をかきやすい
  • 腋毛が濃い
  • 毛深い

ワキガ対策にはどのようなものがあるか

ワキガ体質の人にとってワキガ臭は、周囲の人の迷惑になるという思いから悩みは大きくなるものです。

できるだけ臭いを抑えるためには、お風呂やシャワーで体を清潔にする、汗をかいたらすぐに拭き取り雑菌の繁殖を防ぐ、汗のついた衣類はすぐに洗濯する、デオドラント製品を使うなどの方法があります。

ほかに、汗を抑える効果のある注射を打つ方法、そして根本治療として手術を行うという方法があります。

ワキガ手術と術後の経過

冒頭で述べたとおりワキガの原因はアポクリン腺からの汗によるものです。

ワキガ手術では主にこのアポクリン腺を除去、破壊していきます。

ここからはワキガ手術がどのように行われるのかと、術後の経過を詳しく見ていきます。

ワキガ手術には切開する方法と切開によらない方法がある

気になる術後・治療後:切開をする手術

切開をする手術には皮弁法・反転剪除(せんじょ)法、切除法など保険適用になるものや、五味式直視下剥離法、皮下組織掻爬(そうは)法など保険適用外の術式があります。

保険適用の手術では費用は4~5万円程度です。
保険適用外の手術はクリニックによって差はありますが、数十万円単位の費用がかかります。

これらの手術は一般的に次のような流れで行われます。

  1. 全身麻酔または局所麻酔をする
  2. わきの下に必要な切り込みを入れる。
  3. 切開したところからはさみなどを用い汗腺を除去する。
    除去方法には、直視して切除する方法やカューレなどの管を挿入して除去する方法がある。
  4. 除去が完了したら切開部分を縫合する。
  5. 汗腺を除去した皮膚が完全に癒着するまで圧迫して固定する。冷却が必要な場合もある。
  6. 経過を見るために通院する。

このように、切開する手術の場合はわきの下にメスで切り込みを入れ、アポクリン腺をはさみなどで直接除去していきます。

臭いの原因となる汗腺そのものがなくなるため、完全に除去ができればワキガを完治できるというメリットがあります。

これに対し、手術には麻酔が必要であることや、術後は傷跡や痛みが残ったり色素沈着をする可能性があることなどのデメリットがあります。

毛根もいっしょに除去するため術後は腋毛は減少します。

また、術後に患部を圧迫固定するため、数日~数週間はできるだけ安静にする必要があります。

なお、アポクリン腺を完全に除去できなかった場合、術後再発のリスクがあります。

気になる術後・治療後:切開によらない手術

切開によらない手術には、マイクロ波で汗腺を破壊する方法や、高周波を照射する方法などがあります。

これらの治療法も麻酔をして行いますが、切開をしないため手術が短時間で済み、術後にわきを圧迫固定する必要がないことが特徴です。

しかし、保険適用がされないため費用が高額になること、切開してアポクリン腺を除去する方法に比べて効果が低い場合があることなどがデメリットです。

なお術後は傷跡も残らず、すぐに通常の生活が送れるようになります。

気になる術後・治療後:術後の生活と傷跡

切開手術の場合は、術後に傷口が開いたり再出血したりするのを防ぐため、皮膚が安定するまでの期間は重いものを持ち上げたり腕を高く上げるなどは避ける必要があります。

状態によってはデスクワーク程度の仕事であればすぐにできるようになります。

ただし、手術の程度によっては入院になることもありますので、お仕事やご家族のことなど、術後に支障を来さないか慎重に検討しましょう。

また傷跡ですが、切開はわきのシワに沿って切ることが多く、時間の経過とともに皮膚と同化して目立たなくなるようです。

まとめ

ワキガ対策と一口に言っても、デオドラント製品を使うなど手軽にできるものと、手術のように費用も時間もかかるものまでいろいろな方法があります。

体質によりワキガの程度にも違いがありますので、自分に合った方法を探すことが重要です。

また、手術が必要だと判断した場合には、皮膚科や美容外科において医師のカウンセリングを受け、費用や再発のリスク、術後に傷跡が残る可能性などを良く相談しましょう。

術後のご自身の日常生活を考慮し、納得した上で適切な手術方法を選択することが大切です。

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